中小企業の受注DXは“プラスオン戦略”で始めよう!FAX・電話を残したままオンライン受発注を実現。スマレジEC・B2B × kintone が作る新しい販売モデルとは?

はじめに
中小企業の受注現場は、静かに限界に近づいている
キャップドゥー・ジャパンはこれまで数多くの中小企業と共に歩み、業務改善・DX・システム導入などの支援を行ってきました。
私たちが日々現場で見てきたのは、「変わらなければいけない。でも急に変わることはできない」
という中小企業のリアルな姿です。
製造業、卸売業、小売店、サロン業、食品関連、建築資材など。どの業界でも共通して見られる受注の現状があります。
■ 電話が鳴り止まない
「ちょっと在庫ある?」
「今日の注文、数を変更したい」
「納期を教えて」
営業担当は電話対応に追われ、席を離れられず、本来やるべき提案営業の時間が圧迫されています。
■ FAXが毎日何十枚も届く
中小企業の多くはFAXが今でも主流です。しかし、読みづらい文字、書き忘れ、型番の不備。
「これ、どれですか?」という問い合わせも頻繁。
FAXを読む → Excelへ転記 → 在庫確認 → 営業担当に確認 → 伝票作成
このオペレーションが1日数時間かかる企業も少なくありません。
■ メール注文の転記作業が膨大
メールが届く
→ 添付Excelを開く
→ 受注システムへ転記
→ 数量・単価を確認
→ PDFの注文書を保管
→ 営業に報告
“1件の注文処理に15〜20分”かかる企業も多いのです。
■ 営業担当が「受注処理係」になってしまう
営業担当者に本来求められている役割は、
- 新規開拓
- 既存顧客の深耕
- 課題ヒアリング
- 提案資料作成
のはずです。
しかし現実には、
- 電話対応
- 在庫確認
- 金額確認
- 注文の転記
- 出荷状況の問い合わせ対応
- 取引条件の確認
こうした“雑務”のほうが圧倒的に多い。
■ このままのやり方では、いずれ人が疲弊する
中小企業ではスタッフの採用も簡単ではありません。
「誰かが辞めたら業務が止まる」
そんな不安定な状態の企業も多く見てきました。

私たちの気づき。
中小企業が求めているのは「全部変えるDX」ではなく
“負担だけを減らすDX”なのだと。そこでキャップドゥー・ジャパンが提案するのが…
「今の販売方法にプラスオン戦略」
電話もFAXもメールも訪問営業も、今までのやり方を壊す必要はありません。
ただ一つ、
“オンライン受注”という新しい窓口を追加するだけでいい。
それが プラスオン戦略 です。
【第1章】プラスオン戦略とは?なぜ中小企業に最適なのか
■ 1.現場に負担をかけないDXだから定着しやすい
「今日から全部ECで注文してください」
これは中小企業の取引先にとっても大きな負担になります。
しかしプラスオン戦略は違います。
- ・FAX注文 → 続けてOK
- ・電話注文 → 続けてOK
- ・メール注文 → 続けてOK
- ・営業訪問 → もちろん継続OK
そのうえで、
オンライン注文という便利な選択肢が“1つ増える”だけ
これなら現場も取引先も混乱せず、負担もありません。
■ 2.顧客の利便性が自然と向上する
EC化は企業側のメリットだけではありません。顧客にとってもメリットがあります。
- ・24時間スマホから注文できる
- ・前回注文をコピーして即発注
- ・型番検索が簡単
- ・卸価格が自動反映
- ・最短1分で注文完了
「便利だからECを使う」
この自然な流れが成功のポイントです。
■ 3.営業担当が自由になる
プラスオン戦略を導入した企業では、営業担当の働き方がガラッと変わります。
受注処理が減ることで、
- ・顧客訪問が増える
- ・新規開拓の時間ができる
- ・仮説に基づいた提案ができる
- ・移動の合間にスマホで状況確認できる
営業の「質」が引き上がります。
■ 4.数字と情報が見えるようになる
オンライン受注、スマレジ、サイボウズkintoneが連携することで、
- ・売上推移
- ・顧客別の取引量
- ・商品別ランキング
- ・出荷状況
- ・営業進捗
- ・問い合わせ履歴
などがすべて見える化されます。
「現場で起きていることが数字でわかる」
これは経営判断のスピードと精度を高めます。

【第2章】スマレジEC・B2B(旧楽楽B2B) × kintone の仕組み
スマレジEC・B2Bは、卸売やメーカーなどBtoB取引向けに作られたオンライン受発注システムです。
その主な特徴は次の通り。
■ 取引先ごとの価格設定
- ・掛け率
- ・個別単価
- ・特別商品表示
- ・非公開商品設定
B2B取引の複雑な価格設定を完全に再現できます。
■ 前回注文のコピー発注
飲食店、美容室、建築現場など、同じ商品を繰り返し購入する業界では圧倒的に便利。
■ 型番・SKUが多くても検索しやすい
工具・部品・資材・パーツなど、型番品が多い企業に特にフィットします。
■ スマホからでもすぐ注文
現場・店舗・厨房など、PCがない環境でも発注できます。
■ 発注データはそのままスマレジに入り、さらにkintoneへ
キャップドゥー・ジャパンが開発した連携により、
- ・受注
- ・出荷
- ・在庫
- ・請求
- ・顧客管理
すべてが サイボウズkintone上で一元管理できます。

【第3章】プラスオン戦略で「業務がどう変わるのか」を徹底解説
ここからは、プラスオン戦略の効果を“具体的に”見ていきましょう。
■ 1.受注処理のスピードが何倍にもなる
【導入前】
- ・FAXを読む
- ・Excelへ転記
- ・在庫確認
- ・単価確認
- ・相場計算
- ・社内共有
- ・伝票作成
1件あたり10〜20分。
【導入後】
- ・顧客がECで注文
- ・自動でデータ化
- ・スマレジに反映
- ・kintoneに連携
- ・出荷処理へ直結
1件あたり1〜2分になります。
■ 2.ミスが激減する
FAXの文字が読めない
→ 数字を間違えて転記→ 仕入れ直し→ お客様に謝罪・・・
こうしたミスは、オンライン受注では ほぼゼロ になります。顧客が注文内容を自分で確認し、正しい商品を選択して注文できるからです。
■ 3.顧客満足度が上がる
顧客にとってもメリットが大きい。
- ・24時間注文OK
- ・納期がわかる
- ・在庫がわかる
- ・自社専用の価格が表示される
- ・過去の注文が見える
特に「営業時間外に発注したい」「スマホで発注したい」という要望は増えています。
■ 4.営業の働き方が変わる
受注処理が減れば、営業は本来やるべき仕事に戻れます。
- ・提案営業
- ・訪問頻度の向上
- ・顧客フォローの強化
- ・アップセル・クロスセル
- ・新規開拓のスピードUP
営業の“質”が上がることで、結果的に売上も上がっていきます。
■ 5.社内の情報が一つにつながる
受注メール、FAX、電話メモ。あちこちに散らばる情報を探す時間はゼロになります。
サイボウズkintoneが情報のハブとなり、
- ・顧客情報
- ・営業履歴
- ・受注データ
- ・出荷状況
- ・売上分析
すべてを一元管理できます。

【第4章】業種別:プラスオン戦略が最も効果を発揮する市場
① 工具・部品・資材メーカー/卸売業
業界特性
- ・SKUが1,000〜数万点
- ・型番が似ていて間違いやすい
- ・FAX注文が根強い
- ・卸価格が複雑
プラスオンの効果
- ・型番検索で誤発注が激減
- ・取引先ごとに価格・掛け率を自動表示
- ・営業の負担が大幅減
- ・顧客満足度が向上
② 建築資材・電設資材・配管資材の卸売
業界特性
- ・現場ごとの発注が多い
- ・早朝・夜間の注文が頻繁
- ・代引き・掛け売りが混在
プラスオンの効果
- ・現場スタッフがスマホで発注
- ・必要な資材を即注文
- ・価格確認の電話が減る
③ 食品卸・飲食店向け仕入れ業者
業界特性
- ・毎日の定期注文
- ・欠品は許されない
- ・深夜の発注が多い
プラスオンの効果
- ・前回注文のコピーで即発注
- ・夜間の発注がECへ流れる
- ・営業担当の訪問負担が減る
④ サロン・美容商材卸
業界特性
- ・小ロット高頻度注文
- ・オーナーの多忙
- ・夜間発注が多い
プラスオンの効果
- ・営業時間外でも注文可能
- ・販売機会ロスが減る
- ・キャンペーン商品をECで訴求可能
⑤ 医療・衛生用品の供給業
業界特性
- ・正確性が必須
- ・欠品NG
- ・緊急発注が多い
プラスオンの効果
- ・在庫と納期の確実な管理
- ・ミスのない発注
- ・緊急対応が迅速化
【第5章】導入事例:工具卸A社のケース
A社は年間1万商品を扱う中堅の工具卸企業。
◆ 導入前の課題
- ・FAX注文100件/日
- ・転記作業に営業事務が1日6時間
- ・営業担当が電話対応で外出できない
- ・商品間違いで返品が多い
- ・出荷が遅れクレームも発生
A社の担当者様はこう語ります。
「受注の方法を変えるなんて、お客様に迷惑をかける気がしてできなかった。」
◆ 導入後の結果
スマレジEC・B2B × kintone導入後、3か月で大きな変化が。
- ・全顧客の約30%がEC注文へ移行
- ・FAX転記作業が6時間 → 1時間に
- ・電話対応が大幅減
- ・営業が提案営業に回れるように
- ・出荷スピードが向上しクレームが減少
- ・経営者が数字をリアルタイムで把握できる
A社の社長様の言葉。
「EC化と聞くと“全部変える”イメージだったけど、
実際は、ただ“加えるだけ”で良かった。
顧客も現場も困らず、業務だけが良くなった。」

【第6章】プラスオン戦略が導く未来。
中小企業こそ、この一歩を踏み出せる。
中小企業は、大企業のように大規模な投資や改革を一気に行うのは難しい。
だからこそ、
- ・無理なく
- ・小さく
- ・確実に成果が出て
- ・現場が混乱しない
そんなDXが必要なのです。
プラスオン戦略は、まさにそのためにあります。
・中小企業の商習慣を守りながらDXを進められる
・お客様の利便性を高め、売上につながる
・営業担当が疲弊しない組織が作れる
・経営者が「数字」を見えるようになる
・ 情報が整理され、業務がシンプルになる
【まとめ】プラスオン戦略 × スマレジEC・B2B × kintone
中小企業の未来を変える“最初の一歩”へ。
キャップドゥー・ジャパンの使命は、ただシステムを導入することではありません。
お客様と共に歩み、現場に寄り添い、無理なく続けられるDXを実現することです。
プラスオン戦略は、その第一歩です。
・FAXと電話も続けていい
・営業スタイルも変える必要はない
・ただ受注窓口を1つ増やすだけ
その小さな一歩が、
数ヶ月後・数年後の企業の姿を大きく変えます。
キャップドゥー・ジャパンはその受注DX戦略を共に歩むパートナーでありたい。
「プラスオン戦略」その始まりが、スマレジEC・B2B for kintone です。


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