プレグビー株式会社様がkintone × マネーフォワード連携でミスが起きない仕組みを実現、一人社長のバックオフィス最適解とは


【事業内容】イベント、展示会、カンファレンス等の空間プロデュース
【本社】東京都渋谷区渋谷2-19-15 宮益坂ビルディング609
【HP】https://pragbee.com/
【創業】2022年10月3日
【導入部署】全社
【導入ツール】kintone・マネーフォワード クラウド請求書・Billitone
【導入時期】2022年10月
空間プロデュースを軸に、企業のコミュニケーションデザインをトータル支援。イベント・プロモーション、展示会やカンファレンスといったリアル空間からオンラインイベントまで、設計から実行までトータルに支援するプレグビー株式会社。
今回取材に応じてくれたのは、代表取締役の罍 新一様。一人社長としてイベント業界で奮闘する罍様は、前職時代から約6年間にわたって「kintone」と「マネーフォワード クラウド請求書」を連携し、バックオフィス業務を効率化する仕組みを活用し続けている。
前職でマネーフォワードのご担当者様からご紹介いただいたことをきっかけに、弊社でサポートさせていただき、2022年の独立後も引き続き同じ仕組みをご活用いただいている罍様に、導入から構築、運用の仕組み、そして一人社長ならではの工夫まで、詳しく伺った。

「複雑にしない」「ミスが起きない」仕組みでシンプルな運用を
様々なシステムを経験して
イベント業界は多忙を極める。商談、企画、制作も、標準的な工程に載せられないことが多い中、罍様が最も重視したのは「シンプルさ」だったという。
これまで、複数のバックオフィスシステムを経験してきた罍様。Excel管理での転記ミスやバージョン管理の煩雑さ、高額な開発費と長い期間を要するカスタマイズシステム、そして他の高機能ツールは豊富な機能と引き換えに複雑で動作が重く、月額費用も高額…といった課題を感じていた。
『煩雑な業務がたくさんある中で、あんまり複雑にしてしまうと、使えない。できるだけシンプルにして、最低限必要な情報だけを抽出して組み立てた』そう振り返る罍様。
kintone × マネーフォワード クラウド請求書連携プラグイン「Billitone」で実現

kintone × マネーフォワード クラウド請求書連携プラグイン「Billitone」は、元々最低限必要なアプリが揃っているアプリパックとして提供しているため、簡単に設定、すぐに業務を軌道に乗せることができる。
メンバーへの浸透もスムーズだったという。シンプルな設計により、説明も最小限で済んだ。
『隣の席で見せながらやっていた。一つのページに入力すれば終わりみたいな感じ。直感でもできるので、ミスが起きるとしたらもうそもそもだよねっていうぐらい』そう笑顔で語る罍様の言葉からは、仕組みへの自信が感じられた。
さらに罍様は、シンプルさを保ちながらも、更にミスが起きない仕組みにするため、他のプラグインも追加しカスタマイズを実施している。
実施したカスタマイズの一例:
KAIZEN 自動採番プラグイン:案件番号を自動付与し、手入力ミスを防止
項目表示制御プラグイン:権限に応じて必要な項目だけを表示し、情報の誤入力を防止
『案件番号を自動で付与するのは、もともとアプリパックになかった。でも、プラグインを入れて設定することで、手入力ミスを完全に防げるようになった。』
このように、kintoneやBillitoneは標準的な仕組みをベースに、業務に合わせて柔軟にカスタマイズできる。また、プラグインの選定から設定まで弊社でサポートさせていただいたことも、スムーズな導入につながったという。
見積→請求が「ボタン一つ」、転記作業ゼロを実現
罍様が特に効果を実感しているのが、見積から請求までの流れだという。
請求書関係でよくある課題がある。
Excelで見積書を作成し、別途請求書も手作業で作成。さらに案件ごとにExcelファイルを開き、顧客情報や金額を転記し、請求書として保存する。この一連の作業には、転記ミスや更新漏れがつきものだ。
Billitoneでは、kintoneに案件情報を入力すると、見積書が自動で作成される。それが受注になったら、ボタン一つでマネーフォワード クラウド請求書に連携され、請求書が発行される仕組みになっている。
そのため、一度の入力で見積から請求まで完結する。
これは、業務スピードの向上だけでなく、データの正確性も担保し、見積時の金額がそのまま請求書に反映されるため、金額の相違が発生しない。
『今は、一度入力すれば終わり。転記作業がゼロになった』という手間削減の実感とともに、さらに、この仕組みは「振り返り」にも威力を発揮しているという。
『過去の案件を検索するのも簡単。あの時どういう見積を出したか、いくらで受注したか、すぐに確認できる』
過去の案件情報がkintoneに集約されているため、必要な時にすぐ取り出せる。これも、一元管理の大きなメリットだ。
見積・請求という、どの企業にもある業務を「ボタン一つ」で完結させる。シンプルだが、その効果は計り知れない。

月10万円のツールで仕組み化、業務代行と組み合わせて社員2人分をカバー
こうした仕組みを含め、バックオフィス全体の運用にどれほどのコストがかかっているのか。罍様は率直に答えてくれた。
『クラウドサービス自体は、月額約10万円です』
内訳は、kintoneとマネーフォワード クラウド請求書を軸に、Chatwork、Google Workspace、Boxなどのクラウドサービスだ。情報を一元管理することで、どこに何があるか迷わない環境を作っているという。
月額約10万円。一見すると高く感じるかもしれないが、この投資が大きなリターンを生んでいる。
Billitoneによって見積から請求までの業務フローが標準化され、誰でも同じ手順で作業できる状態になっている。この「仕組み化」があるからこそ、罍様は次のステップに進むことができた。それが、業務代行サービスの活用だ。
罍様は、業務代行サービス「タクシタ」を活用し、定型業務を外部に委託している。なぜ外部委託がうまく機能しているのか。その理由を、罍様はこう語る。
『仕組み化ができているからこそ、外部に任せられる。逆に言えば、仕組みがないと、誰にも任せられない』
➤プレグビー株式会社様の「タクシタ」「Chatwork」の詳細な導入事例はこちら
https://go.taxita.com/case/pragbee/
https://assistant.chatwork.com/case/pragbee/
月10万円のツール投資による仕組み化と、業務代行の組み合わせ。一人社長であっても、社員2人分に相当する業務をカバーし、組織的な業務運営が可能になることを、罍様は実証している。
導入後も寄り添い続ける「伴走支援」が、6年間の信頼に
仕組みを維持していく上で、もう一つ欠かせないのが「サポート体制」だ。
罍様は、弊社の支援について、このように語ってくれた。
マネーフォワード クラウド請求書でトラブルがあった際、何日も解決できずにいた問題を、弊社に連絡をいただいたその日のうちに解決できたという。その迅速な対応を評価していただいた。
特に、罍様が「ありがたい」と感じているのは、「ワンストップで相談できる」点だという。
『kintone、マネーフォワード クラウド請求書、Billitoneと、複数のツールを使っているけど、全部キャップドゥーさんに聞ける。どこに問い合わせればいいか迷わなくていい』
導入時も、アプリパックの設定からプラグインの追加、カスタマイズまでサポートさせていただいたことに関しても、罍様は『自分でやろうとしたら、何日もかかっていたと思う』と振り返り、「困った時に頼れる存在」として、6年間この仕組みを使い続けていただいている理由の一つになっているようだ。
『システムは導入して終わりじゃない。使い続ける中で、いろいろな問題が出てくる。その時に、すぐ相談できる相手がいるのは、本当に心強い』
こう伝えてくれた罍様。これこそが、弊社が大切にしている「伴走支援」の本質だ。
導入時のサポートだけで終わるのではなく、日々の運用の中で生まれる疑問やトラブルに、すぐに寄り添い解決する。こうした姿勢を評価していただけることは、私たちにとって大きな励みとなっている。
「まずは一歩踏み出すこと」が大事
最後に、罍様に「これからバックオフィスの仕組み化を考えている一人社長」へのメッセージをお願いした。
『まずは一歩踏み出すことが大事だと思います。完璧を目指すと、いつまでも始められない』
罍様自身も、最初から完璧な仕組みを作ったわけではないという。
使いながら少しずつカスタマイズしていったそうだ。最初はシンプルに、必要最低限から始めることを勧めている。
実際、罍様は2022年の独立時、前職で使い慣れたこの仕組みを迷わず導入した。前職での経験から、バックオフィスの仕組み化が事業運営にどれだけ重要か、身をもって理解していたからだ。
そして、「一人で抱え込まない」ことも重要だと強調する。パートナーに相談しながら進めることで、失敗も少なくなり、導入もスムーズになるという。
一方で、kintoneの現在のライセンス体系について率直な意見も語ってくれた。
「10ライセンス契約だが実際に使っているのは2〜3ライセンス。もっと柔軟なプランがあれば、一人社長にも導入しやすくなる」という、利用者だからこそ見える課題提起だ。
罍様の言葉からは、「仕組み化」の先にある、事業の成長への期待が感じられた。
『バックオフィスが整うと、営業や企画に集中できる。それが、事業を大きくする第一歩だと思います』
一人社長のバックオフィス最適解。
その答えは、「シンプルに始めて、伴走者と共に育てていく」ことにあるのかもしれない。

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