弥生会計へつなげる。『kintone × Misoca』で生まれる、一気通貫の業務フロー

1. はじめに:現場で起きている“つながらない”業務
請求書を作成して送付し、入金を確認して会計に反映する。
企業の日常業務の中で、もっとも頻度が高く、もっとも手間がかかるのが「請求から会計」までの流れです。
ところが、この流れの中で多くの企業が抱えているのは、“システム間の分断”。
営業担当は販売管理システムで案件を管理し、請求書はExcelや請求システムで作成。その後、経理担当が弥生会計に再入力して仕訳を登録・・・。
このように、業務がそれぞれのシステム内で完結してしまい、データが連動していないケースが非常に多く見られます。
結果として、
- ・二重入力によるミスや手戻り
- ・作業時間の増大
- ・情報のリアルタイム共有ができない
といった問題が日常的に発生しています。
これらの課題を解消するために、キャップドゥー・ジャパンが提案するのが、
『kintone × Misoca × 弥生会計』連携による、一気通貫の業務フローです。

2. データの壁が生む非効率『請求・会計が分断』される理由
多くの企業では、業務データがそれぞれ異なるシステムや形式で管理されています。
たとえば、
- 案件・顧客情報 → 販売管理システム
- 請求書・納品書 → Excelや請求システム
- 会計処理 → 弥生会計
これらが手作業でつながれている状態です。
請求書を発行したら、経理担当が弥生会計に転記し、入金確認後に請求データと照合してステータスを更新。
この「人を介した情報連携」こそが、属人化やミスの温床になっています。
DXの本質は、新しいシステムを導入することではありません。
“今ある仕組みをつなぐこと” こそが、最も実効性のある業務改善の一歩なのです。
3. 弥生会計を基盤に:信頼ある会計基盤を活かす理由
弥生株式会社の「弥生会計」は、日本の会計業務を支える代表的なソフトウェアです。
MM総研の調査(2024年3月末時点)によると、弥生は 個人事業主向けクラウド会計ソフト市場で53.6%のシェアを獲得し、9年連続で首位 を維持しています(弥生株式会社公式発表)。
この圧倒的なシェアが示すのは、「弥生会計」が中小企業にとって最も身近で信頼できる経理基盤であるという事実です。
この確かな基盤を活かしながら、請求・入金のプロセスを自動化する。
それが、今回の連携で目指す方向性です。
出典:弥生株式会社プレスリリース(2024年5月8日)
MM総研「クラウド会計ソフトの利用状況調査」結果より

4. kintone × Misoca連携『業務フローを一本化』する仕組み
キャップドゥー・ジャパンが開発した「Misoca for kintone」は、kintone上で管理している案件・顧客情報をクラウド請求サービス「Misoca(ミソカ)」に自動連携するプラグインです。
Misocaは、弥生グループが提供するクラウド請求書作成サービス。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応し、発行済みの請求書データを自動的に弥生会計へ仕訳連携できます。
この3つを組み合わせることで、営業・経理・経営の情報が一気通貫でつながるフローを構築できます。
5. 新しい流れの具体像『案件登録から会計反映』までのステップ
『Misoca for kintone』を導入することで、次のような流れが実現します。
- 1.案件登録(kintone)
顧客名、金額、納品日、担当者などを登録。 - 2.請求書作成(Misoca)
ボタンひとつでMisocaにデータ送信。請求書を自動生成。 - 3.請求書送付(メール/PDF/郵送代行)
Misocaから直接送付可能。適格請求書にも対応。 - 4.会計連携(弥生会計)
請求済データが自動で仕訳に変換され、会計システムに反映。
これまで複数のシステムを横断して行っていた作業が、ワンクリックで完結する流れになります。

6. 導入効果:全国企業で見られる変化とその成果
実際にこの仕組みを導入された企業様では、次のような効果が生まれています。
「月末の請求処理が1日かかっていたのが、半日に短縮されました。」
「請求漏れが削減でき、入金確認のスピードも上がりました。」
「営業・経理・経営が同じ情報を共有できるようになり、報告業務が不要に。」
Misocaと弥生会計の自動連携により、入力・転記作業はほぼ不要になります。
そして、kintoneがその中間の「情報ハブ」となることで、社内全体の業務が一つの流れとしてつながるのです。
7. 成功のためのポイント『導入設計と運用継続』のコツ
成功する導入のポイントは3つです。
- 1.現状業務を可視化すること
どのデータをどのタイミングで連携させるかを明確にします。 - 2.kintoneアプリ構成の最適化
案件・請求・入金を別アプリで整理することで、
後の自動連携がスムーズになります。 - 3.会計科目マッピングの事前設定
弥生会計側の勘定科目や補助科目の整備を行うことで、
正確な仕訳連携が実現します。
キャップドゥー・ジャパンでは、これらの初期設計から運用支援までを伴走サポートしています。

8. まとめ:今あるツールを“つなぐ”ことで変わる働き方
DXという言葉が広がる中で、
「新しいシステムを導入すること」がゴールのように語られることがあります。
しかし、私たちが見てきた数多くの現場では、“今あるツールをどうつなげるか” こそが、業務改善の本質でした。
弥生会計という確かな基盤に、kintoneとMisocaをつなげることで、請求から会計までのプロセスが一本化します。
その結果、
- ・作業時間の削減
- ・情報の正確性の向上
- ・社員の生産性向上
といった具体的な成果が現れます。
『つなげるだけで変わる』
それが、キャップドゥー・ジャパンが全国の企業様へお届けしたいメッセージです。

