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【追悼】與縄董さんへ。私の人生を支えてくださった恩人へ、心からの感謝を込めて

株式会社キャップドゥー・ジャパンの代表の森田晃輝です。

「熊本トヨタホールディングスの、故・與縄董(よなわ ただす)相談役の「お別れの会」が、2月24日に熊本ホテルキャッスルにて開催されます。」

この知らせを聞いた時、私は胸が締め付けられるような感覚になりました。
そして、しばらく言葉が出ませんでした。

與縄董(よなわ ただす)さん。
私にとってそのお名前は、ただの「熊本の経済界の偉大な方」という存在ではありません。

私が社会人として歩み始めた原点であり、
私の人生の土台をつくってくださった恩人であり、
そして、今の株式会社キャップドゥー・ジャパンが存在する理由の一部でもあります。

本日は、與縄董(よなわ ただす)さんへの感謝の想いと、心からのお悔やみの気持ちを込めて、この記事を書き残したいと思います。

2005年、私はトヨタレンタリース熊本へ入社しました

私は2005年(平成17年)4月に、株式会社トヨタレンタリース熊本へ入社しました。
新卒での入社です。

当時の社長が、與縄董(よなわ ただす)さんでした。

100名ほどの社員が在籍する会社の中で、社長という存在はとても大きく、そして遠い存在でした。
正直なところ、当時の私は與縄社長と頻繁に会話をするような立場ではありませんでした。

しかし、不思議と強く覚えていることがあります。

それは、與縄社長の「存在感」です。

会社の中に與縄社長がいらっしゃるだけで、空気が少し引き締まる。
けれど、威圧感があるわけではない。

どちらかと言えば、とても温厚で、いつも穏やかで、ニコニコとされている。
怒っている姿を見たことがない。

そして、会社に来られたときは必ず、社員一人ひとりの顔を見渡しながら、

「おはよう」
「お疲れ様」

と、きちんと挨拶をしてくださる方でした。

その姿が、今でも鮮明に思い出されます。

あの時、私はまだ若く、社会のことも、仕事のことも、何も分かっていませんでした。
それでも、與縄社長が放つ「温かさ」と「どっしりとした安心感」は、確かに感じていました。

レンタカー部門で学び、法人営業で叩き込まれた8年間

入社後、私は新入社員研修を受けた後、まずレンタカー事業部門へ配属されました。
現場で半年ほど研修を積み、レンタカー業務の基礎を学びました。

その後、私は法人向けのリース契約を担当する営業部門へ異動し、そこから8年間、法人営業として仕事を続けました。

営業という仕事は、簡単なものではありません。

結果がすべて。
努力が必ずしも報われるわけではない。
数字が上がらなければ、どれだけ頑張っても評価されない世界。

そして、お客様から選ばれなければ、何も始まらない。

私はトヨタレンタリース熊本での8年間で、営業という仕事をゼロから学びました。
そして本当に叩き込まれました。

今思えば、あの環境があったからこそ、今の私があります。

どれだけ良い商品があっても、どれだけ素晴らしいサービスがあっても、
「売れなければビジネスは成立しない」。

そして、「売る」ということは、ただ押し付けることではない。
お客様に選ばれること。
信頼されること。
必要とされること。

そのために何をすべきか。

私はこの8年間で、その基礎を学ばせていただきました。

社長表彰をいただいた瞬間は、今でも忘れられません

私はトヨタレンタリース熊本に在籍していた8年間の中で、3回ほど表彰を受けることができました。

その中でも、今でも一番嬉しかったのは、社長表彰をいただいたことです。

それまで必死に営業として走り続けてきた努力が、認められた瞬間でした。

その時私は、初めて

「ああ、社長も私の存在を知ってくださったのかもしれない」

と思いました。

若い頃の私は、そんなことを考えながら表彰を受け取った記憶があります。

今になって思うのは、あの表彰は、単なる「営業成績の評価」ではなかったのかもしれません。
会社の中で必死に努力している社員を見逃さず、認め、声をかける。

與縄社長はそういう方だったのだと思います。

トヨタの「改善文化」を学んだことが、私の人生の軸になった

トヨタレンタリース熊本で働く中で、私はトヨタ自動車が実施している研修制度にも参加させていただきました。

その研修を通して学んだのが、トヨタの「改善文化」です。

トヨタといえば、世界的にも有名な改善の文化があります。
現場の課題を見つけ、考え、改善し続ける。
小さな改善の積み重ねが、大きな成果につながる。

その文化を、私は肌で学ばせていただきました。

その中でも特に印象深いのが、QCサークル活動です。

QCサークルとは、現場のメンバーが主体となって課題を見つけ、改善策を考え、実行し、成果を共有する活動です。

私はこのQCサークル活動を通して、

「課題を見つける力」
「原因を掘り下げる力」
「改善策を考える力」
「実行し続ける力」

を学びました。

そしてこの改善文化は、今の私の仕事、そして経営そのものに直結しています。

キャップドゥー・ジャパンの社名は、トヨタで学んだ改善文化から生まれました

私は2013年3月にトヨタレンタリース熊本を退職しました。

そして、2016年にキャップドゥー・ジャパン(当時はキャップドゥー)を創業しました。

実は、キャップドゥー・ジャパンという社名には、私の強い想いが込められています。

『CapDo』
アルファベットにすると、こう書きます。

CapDoのCは、Check(チェック)
CapDoのAは、Action(アクション)
CapDoのPは、Plan(プラン)
CapDoのDoは、Do(ドゥ)

つまり、改善サイクル(PDCA)を回すための言葉です。

課題をチェックし、行動し、計画し、実行する。
そのサイクルを回し続ける会社でありたい。

その想いを社名に込めました。

そして、今のキャップドゥー・ジャパンの文化も、考え方も、根底にはトヨタで学ばせていただいた改善文化があります。

私の人生の軸をつくってくださったのは、間違いなくトヨタレンタリース熊本での経験です。

2020年、突然私の携帯が鳴りました

キャップドゥー・ジャパンを創業して4年ほど経った頃のことです。

ある日、突然私の携帯電話が鳴りました。

電話に出ると、聞こえてきたのは一言。

「與縄です」

その瞬間、私は声を聞いたとたんに、背筋が伸びるような感覚になりました。

「あ、社長だ」

すぐに分かりました。

何年も経っているのに、声だけで分かる。
それほど與縄社長の存在は、私の中に強く残っていたのだと思います。

「くまもと経済で見たよ」その言葉が、私の心を救ってくれました

與縄社長からの電話は、驚きと同時に、胸が熱くなるものでした。

與縄社長は熊本の経済誌『くまもと経済』を見て、そこに私の記事が掲載されていたことを知ったそうです。

そして、その記事に載っていた私のプロフィールに

「トヨタレンタリース熊本」

と書いてあったことが、とても嬉しかったとおっしゃってくださいました。

「今でもトヨタレンタリース熊本の名前を出してくれているのが嬉しい」
「頑張っている姿を見られて嬉しい」

そんな言葉を、電話口で伝えてくださいました。

私はその言葉を聞いた瞬間、胸がいっぱいになりました。

正直に言えば、私はトヨタレンタリース熊本を退職したことに対して、どこか後ろめたさを感じていました。

8年間働いた。
貢献できた部分もあったと思います。

しかし、迷惑をかけたことも多々ありました。
未熟だった自分を思い出すと、今でも申し訳なさを感じる場面もあります。

そんな中で、退職して何年も経った私に、元社長が直接電話をかけてきてくださり、

「ありがとう」

と伝えてくださった。

私はその瞬間、心の中の何かが救われたような気がしました。

「ああ、私はトヨタレンタリース熊本に入って良かった」
「8年間、必死に頑張って良かった」

そう思えた瞬間でした。

「一度会って話そう」その言葉が、人生のご縁を再びつないでくれました

與縄社長は電話の中で、こう言ってくださいました。

「一度会って話さないか」

私はそのお誘いをいただき、後日、トヨタレンタリース熊本の本社へ伺いました。

そこでは與縄元社長と、当時お世話になった役員の方々ともお会いすることができました。

久しぶりに訪れた本社。
懐かしい空気。
そして、温かい笑顔。

あの時間は、私にとって忘れられないものになりました。

ただの再会ではありませんでした。
過去と現在がつながり、自分の歩みを肯定してもらえたような時間でした。

そして、業務改善のご相談をいただきました

その後、與縄社長から改めてご連絡をいただきました。

熊本トヨタグループの会社において、業務改善の相談をしたいという内容でした。

私はその言葉を聞いた瞬間、答えは決まっていました。

「はい。ぜひやらせてください」

私にとって、與縄社長からのご依頼は、ただの仕事ではありません。

恩返しをするチャンスでした。

そして何より、「頼っていただけたこと」が嬉しかったのです。

2021年から始まった業務改善プロジェクトは、今も続いています

そのご縁から、2021年に業務改善プロジェクトがスタートしました。

そして、気づけばもう5年。
今も継続してサポートをさせていただいています。

熊本県内のトヨタ販売店グループ様に対する業務改善。

あの時の與縄社長の

「業務改善を頼む」

という一言が、私の原動力になりました。

私はその言葉に応えたい。
その想いだけで走り続けてきました。

そして、5年という月日が、あっという間に過ぎたように感じています。

私はいつも語っていました。「今の私があるのは與縄社長のおかげだ」と

私はこれまで、多くの方とお話をする機会がありました。

会社経営の話になった時、人生の転機の話になった時、
私は必ずと言っていいほど、與縄社長への感謝を語ってきました。

トヨタレンタリース熊本で育てていただいたこと。
退職後に連絡をいただいたこと。
そこから再びご縁をいただき、業務改善を任せていただいたこと。

私は一度退職した身です。
それでも、與縄社長は私を評価してくださり、頼ってくださった。

それが本当に嬉しかった。

そして、その一つひとつの積み重ねが、今のキャップドゥー・ジャパンをつくっている。

私はそう思っています。

亡くなられる前日、私は偶然にも感謝の話をしていました

実は、與縄社長が亡くなられる前日、私はある方とお話をしていました。

その中で、私はいつものように語っていました。

「今の自分があるのは、トヨタレンタリース熊本で採用していただいたことが始まりです」
「そして退職後に社長から電話をいただき、業務改善のご依頼をいただいた」
「その一つひとつの積み重ねが、今の私をつくっています」
「本当に感謝しています」

そんな話をしていました。

そして翌日、そのお客様から電話が入りました。

「與縄さんが亡くなられたよ」

私は耳を疑いました。

驚きました。
信じられませんでした。

そして、深い悲しみが押し寄せてきました。

もっと早く会っておけばよかった。もっと早く感謝を伝えればよかった。

私は今、強く思っています。

もっと早くお会いしておけばよかった。
もっと早く、明確な感謝の気持ちを伝えておけばよかった。

もちろん、これまでのご縁の中で、私は感謝を伝えてきたつもりでした。
しかし、今振り返れば、まだまだ伝えられることがあった。

もっと言葉にできた。
もっと直接お伝えできた。

その想いが、胸に残っています。

今となっては、直接お伝えすることはできません。

それでも私は、この感謝の気持ちを消したくありません。

だからこそ、この記事として残すことにしました。

與縄董さんへ。ありがとうございました。

與縄董さん。

私をトヨタレンタリース熊本に採用してくださり、本当にありがとうございました。
営業という仕事の厳しさと、やりがいを教えてくださり、本当にありがとうございました。
改善という文化を学ぶ機会を与えてくださり、本当にありがとうございました。

そして、退職した後も、私のことを忘れずに気にかけてくださり、ありがとうございました。

くまもと経済の記事を見つけて電話をくださったあの日。
私は一生忘れません。

あの電話がなければ、私は今も心のどこかに後ろめたさを抱えていたかもしれません。
あの電話があったから、私は過去を肯定できました。
あの電話があったから、私は前に進む力を得ました。

そして、業務改善の仕事を任せていただいたことで、私はキャップドゥー・ジャパンとしての使命をさらに強く感じるようになりました。

与えていただいたご縁は、私の人生の宝物です。

このご縁を、キャップドゥー・ジャパンの歴史として受け継いでいきます

私はこれからも、キャップドゥー・ジャパンとして、改善の文化を大切にしていきます。

課題を見つけ、考え、改善し続ける。
お客様の業務をより良くするために、共に歩み続ける。

その姿勢は、トヨタレンタリース熊本で学ばせていただいたことが原点です。

與縄董さんからいただいたご縁と教えは、これからも私の中で生き続けます。

そして、この想いを、次の世代にも伝えていきたいと思います。

最後に

この度のご逝去に際し、心よりお悔やみ申し上げます。

與縄董さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

本当にありがとうございました。

株式会社キャップドゥー・ジャパン
代表取締役社長 森田晃輝