「kintone Days Global 2025 Taipei」にワイズコンサルティング様と共同出展。共通課題から見えた日台ビジネス連携の未来
2025年9月26日(金)に台北で開催された、サイボウズ台湾主催の「kintone Days Global 2025 Taipei」 にて、現地コンサルティング企業・ワイズコンサルティング様のブースで、kintone連携サービス「ストレージコネクト」と、kintoneプラグイン「KAIZEN PDF Premium」をご紹介する機会をいただきました。
本イベントは、バンコク・上海・深圳・台北の4都市で行われた「kintone Days Global」シリーズの最終開催地であり、本イベントは「AI NEXTREAM」をテーマに、AI活用の未来や業務改善へのヒントをお届けし、kintoneの活用アイデアをユーザー同士で共有するライブセッションなども予定され、300名を超える参加者が会場に集結しました。
台北が最終章となった今回、現地企業の皆様とどのように「接続(Connect)」できたのか、筆者の視点からその模様をお伝えします。
「kintone Days Global 2025 Taipei」の概要は下記からご覧いただけます。
威志企管顧問股份有限公司(ワイズコンサルティング)様
1996年に台湾で設立された、総合コンサルティングファーム。
経営・マーケティング戦略立案から人事制度・就業規則の構築、IT・クラウド、メディア運営など多岐にわたるサービスを提供し、台湾の日系企業の約7割以上を支援。台湾ビジネス支援の実績No.1を誇ります。
公式サイト:https://www.ys-consulting.com.tw/

左からキャップドゥー・ジャパン 代表取締役社長 森田、ワイズコンサルティング社 専務取締役 佐藤豪紀様、キャップドゥー・ジャパン エンジニア 福島 賢裕
過去の台湾での活動などについては、下記の記事をご覧ください。
約300名が集結した圧巻のイベント会場

まず会場に入って驚いたのは、そのスケール感でした。
横に35列並ぶパイプ椅子がすっぽり収まるほどの巨大スクリーンが設置されており、「どうやってこのサイズの画面を用意したのだろう」と思わず息をのむほど。
しかも、これほどの設備や各社のブースを備えたイベントでありながら無料で参加ができるという。
そして、後述するように、サイボウズ株式会社 代表取締役 青野慶久氏 と 台湾初代デジタル発展省大臣 オードリー・タン氏の対談を直接聴講できるのです。まさに贅沢な機会でした。
共通課題を発見!台湾でも響いた「容量不足」解決策
ブースでの出展準備
イベント開始前、ブースでは今回のために用意した日本語と繁体字が掲載されているチラシやデモ環境の最終確認を行いました。ワイズコンサルティング様と連携しながら、どのように台湾の皆様に製品の魅力を伝えるか、準備を整えて来場者をお迎えしました。


「共通する課題」を発見した瞬間
イベント開始後、来場者の皆様が次々と入場される中、台湾では「OneDrive」や「Google Drive」を活用する企業が多いと伺っていたため、最初の説明は「Microsoft, Google Drive, connecting kintone!」とシンプルな英語で始めることで、多くの方に興味を持っていただけました。
ストレージコネクトのデモンストレーションをご覧いただいた際には、「Your system is UNLIMITED?」といった質問もいただき、筆者はつたない英語で「Use your drive’s limit is limit.」と答えると、笑顔で「I see, OK!」と返され、会話を通じて距離が縮まったように感じました。
そして何より印象的だったのは、台湾でもkintoneの容量不足が課題となっていることが判明したことです。
先ほどの現地の方からのご質問からもあったように、kintoneの5GB×ユーザー数というストレージ容量に不安を感じている企業も多いようで、これはまさに日本と台湾で共通する課題でした。

日台を繋ぐ「架け橋」としての手応え
さらに印象深かったのは、日本語が堪能な方が予想以上に多くいらっしゃったことです。
これは単なる言語スキルの高さではなく、日台間のビジネス交流がいかに活発化しているかを物語っています。
実際に日本語で製品の仕組みについて詳しく質問をいただいたりと、キャップドゥー・ジャパンが目指す「日台の架け橋」としての役割を果たせる手応えを強く感じました。
一方で、中国語のみでコミュニケーションを取られる来場者の方々には、ワイズコンサルティング様にサポートをいただきながら製品説明を進めましたが、言語を超えて「業務効率化への想い」は共通していることを改めて実感できました。
そこで、ストレージコネクトのクラウドサービスとの連携で容量不足を補える機能をご紹介すると、台湾の皆様にも大変好評でした。
「ストレージコネクト」「KAIZEN PDF Premium」とは

改めて、今回ブースにて出展したサービス・kintoneプラグインをご紹介いたします。
ストレージコネクトとは
「ストレージコネクト®」とは、サイボウズkintone(キントーン)とクラウドストレージ間の相互連携サービスです。
kintone(キントーン)の5GB×ユーザー数の容量制限を超えて、大量のデータを保存でき、ファイルの保存や操作がどちらからでも同期されます。フォルダの自動作成機能も備えており、データ管理を効率化することができます。さらに、kintone上でファイルの共有、閲覧、削除が可能となります。
詳しくは下記をご覧ください。
KAIZEN PDF Premiumとは
kintoneのレコード情報をもとに、帳票データを自動で作成し出力できるプラグインです。
ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、見積書や請求書、契約書などの様々な帳票テンプレートにkintoneフィールドを配置できます。
テーブルデータにも対応しており、複雑な帳票レイアウトも簡単に作成可能です。さらに、電子署名サービス「Dropbox Sign」との連携により、出力した帳票に法的拘束力のある電子署名を追加することができ、契約業務の完全デジタル化を実現します。
詳しくは下記をご覧ください。
青野氏×オードリー・タン氏が描く「デジタル創造」の未来

イベント開始から30分ほど経過し、サイボウズ株式会社 代表取締役 青野慶久氏 と オードリー・タン氏 の対談が始まりました。
まず青野氏から、サイボウズ社がどのように成長してきたかを紹介。その後、ニューヨークから駆けつけたオードリー氏が登壇。この日のために来台し、またすぐにニューヨークへ戻られるという驚異的なスケジュールでした。
時差の話題になると、青野氏が「大丈夫ですか?」と尋ねる場面も。それに対しオードリー氏は、「アプリを使って行先の時間に合わせて生活しています。どの時間にサングラスをかければよいかも教えてくれるんですよ。」と軽やかに答え、デジタルの力で生活リズムさえも最適化していることを語られました。
対立から創造へ—オードリー・タン氏が語る社会変革の技術
対談の中でオードリー氏は、台湾でのデジタル行政の取り組みとして「Plurality(多元性)」の考え方を紹介。AIやデジタル技術を活用して、社会に生じる対立や分断を「創造」へと変えていくことを目指していると語られました。
また、社会課題の意見を可視化するために開発された「pol.is」というシステムについても言及。SNSのように炎上や対立を助長するのではなく、多様な意見の立場を見える化し、建設的な対話を促すためのツールとのことです。
筆者はこの日初めて「Plurality」や「pol.is」という言葉を知り、後に調べてみると、かつて台湾で大きな議論を呼んだUberの合法化問題にもこの仕組みが活用されたことを知りました。異なる立場の意見を橋渡しし、公平なルール作りに民主的な議論が活用されたとのことです。
約40分という短い時間ながら、筆者は「デジタルの力を正しく使えば、社会をより良くできる」という強い確信を得ました。
そして、弊社の「ストレージコネクト」も、企業の業務効率化を通じてその一端を担う存在になり得るのではないかと感じました。
懇親会と夜市で深まった台湾との絆
大盛況のうちに幕を閉じた「kintone Days Global 2025 Taipei」。
終了後はワイズコンサルティングの皆様とともに「鮮定味生猛活海鮮」にて打ち上げを行い、本場の台湾料理を堪能しました。
その後訪れた寧夏夜市では、台湾の活気ある雰囲気を存分に楽しむことができました。食事の合間にも、台湾のビジネス文化や市場特性について貴重な情報交換ができ、今後の事業展開に向け有益な示唆を得ることができました。


熊本から世界へ—日台ビジネス連携のさらなる一歩
kintone Days Global 2025 Taipeiを通じて、台湾企業の皆様や現地パートナー様、サイボウズ社の海外拠点の方々と交流の機会を持てたことは、熊本から世界へという弊社の想いを実感できる貴重な機会となりました。
特に、ワイズコンサルティング様にはこのような機会とサポートをいただき、心より感謝申し上げます。
この台湾での出展は、まさにその理念を体現する場となり、初参加のイベントで築けた数々のつながりは、「Connect」の真の価値を物語る成果といえるでしょう。
そして、台湾でもkintoneの容量不足が共通の課題となっていることを発見できました。そして、「ストレージコネクト」は、kintoneのストレージ容量の不安解消はもちろん、クラウドストレージとの相互連携による効率的なファイル管理で、多くの台湾企業様にとって「待っていた機能」とも言えるサービスであることを実感いたしました。
キャップドゥー・ジャパンの今後
キャップドゥー・ジャパンでは、これまで3,000社を超えるkintoneの導入支援実績を基に、お客様それぞれに適した伴走型支援を行っております。今回の台湾出展で得た知見を活かし、国内はもちろん海外展開も視野に入れた新たなサービス展開を検討してまいります。
kintoneの容量不足にお悩みの方、クラウドストレージサービスの選定に悩まれている方、AIツールの活用について悩まれている方は、ぜひ一度弊社の無料相談へお申し込みください。
今後も皆さまに価値あるソリューションをお届けし、ビジネスの発展に貢献していけるよう努めてまいります。
「kintone Days Global 2025 Taipei」へお越しいただいた皆さま、そして記事をお読みいただいた皆さま、本当にありがとうございました!
