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活用事例

Case Study

株式会社宮本農園様がkintoneで業務改善

宮本農園様

【事業内容】農産物生産・販売

【本社】八代市郡築11番町59-2

【HP】https:/miyamoto-farm.co.jp

【創業】2014年4月

【導入部署】生産管理部

【導入ツール】kintone

【導入時期】2022年1月

トマトの収穫量全国No.1を誇る熊本。その中でも県内の1/3以上を占めるトマトの町・八代で、積極的にITを導入し、新しいビジネスモデルに挑戦しているのが、今回お話を伺った「宮本農園」だ。

同社は、従来型ハウスと高環境制御ハウス、併せて1.6haの圃場でトマト・ミニトマトを生産している大規模農家で、「魅せる・美せる・味せる」を経営理念に掲げ、濃厚な食感と旨味という「味」だけでなく、農薬使用量の大幅(トマト30%、ミニトマト68%)カットを実現するなど、常にマーケットを意識した取り組みを探究している。

実は、私たちが真っ赤な完熟トマトを、購入してすぐに食べられるのも、綿密な生産・出荷計画があってこそ。それらに欠かせない要素の一つ、kintone導入のお話を、統括・片山彰二郎さんに伺った。

システムの連携が、大きな課題

前述したように、1.6haの圃場で育ったトマト・ミニトマトを、完熟状態で食卓に届けるためには、綿密な生産・出荷計画を立てなければならない。「宮本農園」では、2014年当時、八代市になかったという高幹高環境制御ハウスを導入し、コンピュータを用いた統合環境制御を行っている。トマトがのびのびと育つ環境を整え、いつどれだけのトマトを収穫・出荷できるかを把握しているのだ。作付面積が増えると共に、作業内容やスタッフのシフト管理、さらには、生産・出荷管理も膨大なデータ量になってきた。

 もちろん、すでに導入していたシステムもあったが、「各社、さまざまなシステムを開発しているけれど、連携できないのが課題。かゆいところに手が届かない感じでした」と片山さん。これまでのシステムでは、実際、使用していない注文管理画面で納品明細を作成しないと売上管理に反映されなかったり、freeeとの連携がなかったり、手間がかかるという課題を抱えていた。

そんな折、代表の宮本清一さんがkintoneの存在を知り問い合わせたところ、キャップドゥを紹介されたという。「キャップドゥの清永さんに相談すると、想定していた予算を大幅に越えていて驚きました。どうしたものか…と悩んでいたのですが、私たちの想いを伝えると賛同してくださり、お仕事を受けてくださったんです。感謝しています」と片山さん。創業から6年を迎えたキャップドゥ。取材に同行していた代表・森田は、「宮本農園さんのお話を聞き、熱意を感じた清永から発せられた『6年前なら受けていたと思います。この仕事を受けたいです』という言葉にハッとしました。創業当時より経営理念に掲げる『共に歩む』を改めて見つめ直し、原点回帰する時だ!と思ったんです。宮本農園さんの『こうなりたい』という理想に向けて、共に歩みたいと強く感じ、今回のプロジェクトが動き出しました」。こうして、「宮本農園」とキャップドゥが共に歩み始めたのだ。

(左)統括・片山彰二郎氏、(右)キャップドゥ・森田

kintone

簡単な操作で叶う、膨大なデータの一本化

「私自身、ダブルクリックをするのがやっと(笑)。小学生でも使えるようにしてくださいとお願いしました」と片山さん。現在、操作するのは片山さんのみだが、農業分野においてこれらのシステムは必要不可欠と考える同社にとって、ITリテラシーが高くないスタッフでもすんなりと受け入れられるシステムの開発は、とても重要なことだった。「私たちに寄り添ってくれるシステムが欲しかったんです」。それが、kintone導入によって実現への一歩を踏み出したのだ。

導入したkintoneでは、商品マスタ、取引先マスタ、注文管理、注文管理と連動した売上管理を行っている。スタートするまでに実に3カ月を要した。その理由は、現場の状況の変化によるもの。挑戦し続ける同社にとって、変化はつきもの。常に変わるニーズに合わせて、細かなシステムを調整し、2022年1月のスタートとなったという。プロジェクトを担当した清永にとっても、農業の販売管理を扱うのは初めてのこと。「私自身、楽しんでプロジェクトに関わらせていただきました」と話す。

平均8度を越える糖度。農薬使用量68%カットしたミニトマト

農業分野のI T導入は、人とのバランスが大事

常々、代表の宮本清一さんが考えているのは、システムと働く人たちのバランス。「システム化や効率化は、お金をかければ導入するのは簡単ですが、やりすぎると作業者がロボットのようになってしまう。管理者と作業者の気持ちがかけ離れてしまうと、働く人たちは楽しくないし、仕事も続かなくなるんです」。手入れや収穫など、人手が必要なトマト・ミニトマトの栽培には、人は欠かせない財産。思いやりを持って接しながらも、作業量・出荷量の見える化によって、働きやすい環境作りや、効率の良い作業方法を探究しているのだ。

「kintoneという土台ができたので、現場の作業をシステム化するなど、さまざまな可能性を秘めています。どこまでやるかを明確にして、新しいビジネスモデルの構築をお手伝いしていきたいです」と森田。農業分野を驚かせる画期的なビジネスモデルが、宮本農園から発信される日もそう遠くないだろう。

※こちらが実際のkintoneポータル画面です。