ライト設計様が「くまもとDXアワード」特別賞を受賞
株式会社ライト設計様
【事業内容】建築設計・工事監理
【本社】熊本市中央区京町本丁8番12号
【HP】https://www.wright-pao.co.jp/
【Instagram】raitosekkei
【twitter】@raitosekkei
【創業】1981年5月
【導入部署】全社
【導入ツール】kintone /マネーフォワード クラウド 勤怠・給与・会計・請求書・経費・契約・社会保険・年末調整/chatwork/dropbox
【導入時期】2019年10月
キャップドゥー・ジャパンと共に歩みつづけて約3年。クラウドツールへ統一することによる業務改善に取り組んでいる「ライト設計」が、熊本商工会議所主催の「第1回くまもとDX アワード」で特別賞を受賞。全国的にDX化が叫ばれる中、初めて行われた熊本県内でのアワードへの期待や受賞の喜び、これからについて、 代表取締役CFOの今坂賢典さんに伺った。
活用事例の記事はコチラ
熊本におけるDX化を知る良い機会に
2021年に応募が開始された熊本商工会議所主催の「くまもとDXアワード」。アナログからのデジタル化、デジタル化をいかに有効活用しているか、自社からお客様へのDX化の活用など、3ステップに分けての審査が行われたという。第1回目の応募をチラシで知り、応募を決意した背景には、「自社のDX化がどのように評価されるか。また、他社のDX化を知りたいという思いで応募しました」と今坂さん。
6月に受賞式が行われ、25社の中から見事、特別賞を受賞。「熊本の様々な企業が応募する中で特別賞を受賞することができ非常に嬉しかったです。従業員も喜んでくれました」と喜びを語る。DX化によって、全ての社員が働きやすい環境を整え、安心して働き続けられる職場環境の整備を行なっている「ライト設計」。クラウドツールへ統一してから3年。現在は、どういったメリットを感じているのだろう。「MFクラウドで会計・請求書・経費精算・給与・勤怠・契約等のバックオフィス業務全てを網羅しています。また、kintoneやチャットツール、クラウドストレージを使って働く場所を選ばないという点も大きく、沖縄のサテライトオフィスに1名、ご主人の転勤で大阪に移住するスタッフには、退職せずにそのまま大阪で働いてもらっています。外的要因で働けなくなる…というこれまでのマイナスをクリアでき、スタッフ全員のモチベーションアップにもつながりました」。
「他社のDX化を見ての感想は…業種が違うため当社との比較はできませんでしたが、コストのかかるシステムの導入が目立ちましたね」と今坂さん。これだけ全国でDX化が叫ばれる中、地方で浸透していない原因について、今坂さんの見解は、「これまでの業務を変えたがらないというのが原因。低コストでもDX化はできると考えています」。「キャップドゥー・ジャパン」代表・森田の見解も同じ。「すごいシステムを作ったからうまくいくというわけではないんですよね。マインドのDX化が大きいと思います。ライト設計さんは、ツールに合うように自分たちの業務を変えていった点が、素晴らしいと感じています」。
スタッフ全員の「会社愛」が成功へのカギ
「ライト設計」では、なぜ、DX化がスムーズに行われたのか。これは、これからDX化に取り組んだり、現在、立ち塞がった壁に悩む企業にとって大きなヒントになるだろう。
30代後半の若い世代が多い点も大きかったよう。コロナ禍でDX化を早急にスタートしようと動き出したのは、今坂さんをはじめとした幹部メンバー。最初は、意外にもトップダウンでのスタートだった。「経営層が本気になっていないとうまくいかない。よい意味でのトップダウンは必要なんです」と今坂さん。キャップドゥー・ジャパンとの細かなミーティングを重ね、課題によって現場スタッフが試し、改善点を修正していく『CapDoサイクル』を行なっていった。そうするうちに、zoomをつなぐことすら困難だったスタッフ一人ひとりが、「もっとこうした方がよい」と考えるようになり「自分ごと」になっていったのだ。
「まずはやってみる」というマインドが大切なDX化。トライ&エラーができるのは、自分たちの業務をしっかり見つめ直せている証拠というわけだ。一人ひとりの会社をよくしたいという「会社愛」が、現在の業務改善につながっているという素晴らしい結果を生み出した。
業界全体の「働き手」の確保を目指して
常々、森田は「業務改善にゴールはない」と話す。働く環境のアップデートを続けている「ライト設計」もまた、思いは同じだ。人口減少による働き手不足が最大の課題でもある設計業界の中、まずは自社が事例を作り、業界全体によい風を吹かせることが目標だと、今坂さんは話す。
「人口減少は待ったなし。それに、都心部への人の流出も止められません。場所や時間にとらわれない、働き方の多様化が必要。30〜50年後を見据えて、働ける人材を確保するため、いち早くDX化しないといけないんです。ありがたいことに、昨年度は、高卒1名。今年度は大卒1名。いずれも女性を採用しました。残業が多く、キツい印象の業界ですが、産休の取りやすさやリモートでの勤務が可能な点などもあり、半数近く、女性に働いてもらっています」。お互いを信頼し、人財管理などの仕組みがあれば、もはや「働く場」を選ばない。つまり、全国に目を向けたリクルートが行えるという強みを手に入れたのだ。
「主語は社員ですね。今いる仲間たち、そしてこれから出会う仲間たちのために、アップデートを続けている今坂さんたちのマインドが、今回のアワードで評価されて嬉しいです」と森田。さらにアップデートし、第2回目にもチャレンジするという今坂さん。
今、そして未来、「ライト設計」に関わる全ての人、業界全体のために、チャレンジは続くのだ。