業務改善は、システムを導入して終わりではない。11年間「共に歩む」ことで見えてきたこと

株式会社キャップドゥー・ジャパンは、起業から11年が経ち、12期目を迎えました。
ありがたいことに今では、「kintoneといえば、キャップドゥー・ジャパン」「業務改善といえば、キャップドゥー・ジャパン」「DXといえば、キャップドゥー・ジャパン」。そんなイメージを持っていただき、全国の中小企業の皆様からさまざまなご相談をいただくようになりました。
私たちは、kintoneをはじめ、クラウドサービスやシステム、そしてAIなど、さまざまなITツールを活用しながら、お客様の業務改善を支援しています。
しかし、12期目を迎えた今、改めて考えてみると、私たちが11年間提供し続けてきたものは、システムやITツールそのものではなかったように思います。
私たちが本当に大切にしてきたもの。それは、お客様の組織の中に「業務改善の文化」を根付かせること。そして、そのためにお客様と「共に歩む」ことです。
業務改善は「成果物」をつくって終わりではない
もちろん、業務改善には目に見える成果も必要です。紙で行っていた業務をデジタル化する。同じ情報を何度も入力している業務を見直す。必要な情報を必要な人が確認できるようにする。手作業で行っている処理を自動化する。業務に合わせたシステムや仕組みを構築する。
こうした改善は、とても重要です。ただ、私たちは「このツールだから良い」「このやり方だから古い」とは考えていません。
今使っているツールで効率的に仕事ができているのであれば、無理に変える必要はありません。大切なのは、その会社、その業務、そしてそこで働く人たちにとって、今の仕組みが最適なのか。ということです。
ツールを変えることが、業務改善ではありません。場合によっては、今ある仕組みをそのまま活かすことも正しい選択です。
業務改善には「完成」がない

会社は、常に変化しています。社員が増える。お客様が増える。新しい事業が始まる。働き方が変わる。社会が変わる。そして今では、AIをはじめとした新しい技術が次々と登場しています。
昨日まで最適だった業務のやり方が、1年後も最適だとは限りません。
だから私たちは、「業務を改善すること」以上に、「業務を改善し続けられる組織をつくること」が大切だと考えています。生成AI時代に業務改善サイクルを回し続ける考え方についても、別の記事で詳しくご紹介しています。
私たちが考える「業務改善の文化」とは?
業務改善の文化といっても、決して難しいものではありません。
「この作業、本当に必要なのかな?」
「もっと簡単にできないかな?」
「この入力、自動化できないかな?」
「この情報、他の部署でも活用できないかな?」
「ここはAIに任せられないかな?」
こうした会話が、組織の中から自然に生まれることです。経営者や一部の担当者だけが業務改善を考えるのではありません。
現場で働く一人ひとりが、「もっと良くできるのでは?」と自然に考える。誰かから「業務改善をしなさい」と言われなくても、小さな改善が日常的に生まれていく。
11年間、お客様と業務改善に取り組んできて感じるのは、この文化が組織に根付いたとき、会社の業務改善は大きく前へ進み始めるということです。実際に、お客様自身が改善を続けられるようになったkintone活用事例もご紹介しています。
一度の大きな改善より、小さな改善を積み重ねる

業務改善というと、大規模なシステム導入や大幅なコスト削減など、大きな成果に目が向きがちです。もちろん、それも大切です。
しかし私たちは、一度だけ大きな業務改善をした会社よりも、小さな業務改善を継続できる会社の方が強いと考えています。
1日5分の作業を減らす。一つの二重入力をなくす。一つの確認作業を自動化する。一つの情報共有をスムーズにする。一つひとつは、とても小さな改善かもしれません。
でも、それを社員一人ひとりが考え、組織全体で積み上げていく。1年、3年、5年。その積み重ねが生み出す生産性の差は、とても大きなものになります。
だからこそ私たちは、「何を導入したか」ではなく、「改善し続けられる組織になったか」。ここを大切にしています。
11年前から大切にしてきた「共に歩む」
キャップドゥー・ジャパンには、創業当初から大切にしてきた企業理念があります。「共に歩む」という言葉です。
11年前から私たちは、お客様と一緒に考え、一緒に仕組みをつくり、一緒に改善していく「伴走型支援」を続けてきました。
今では「伴走型支援」という言葉を耳にする機会も、とても多くなりました。11年前と比べると、業務改善コンサルティングという仕事も、企業と長期的に伴走しながら支援するという考え方も、ずいぶん身近になったように感じます。
それだけ企業を取り巻く環境の変化が速くなり、一度何かを導入して終わるのではなく、継続的に改善し、変化し続けることが求められる時代になったのだと思います。
「伴走型支援」は、言われたことを実現することではない
私たちが考える伴走型支援は、単にお客様から言われたことを実現することではありません。
大切にしているのは、お客様と私たちが、同じ目線の高さで、同じ歩幅で、同じ方向を見ながら共に歩むこと。です。
もちろん、お客様のご要望をしっかりお聞きします。しかし、業務改善のプロとしてお客様のことを本気で考えたとき、「それは、やらない方がいいと思います」「今は、そこに投資するべきではありません」「その仕組みをつくる前に、まずこちらを改善しませんか」とお伝えしなければならない場面もあります。
ご相談をいただいても、私たちは一度立ち止まり、「そもそも、なぜそれが必要なのだろう?」と考えます。
その業務自体をなくすことはできないか。もっとシンプルな方法はないか。今ある仕組みを活用できないか。その投資は本当に必要なのか。その改善は、組織全体にとって本当にプラスになるのか。
言われたものをそのままつくるだけでは、本当の意味での業務改善コンサルティングにはならないと考えているからです。
「もう契約を切られるかもしれない」と思ったこともありました

正直に言えば、この11年間、お客様に厳しいことをお伝えしたことも何度もあります。
経営者である私自身、「これはもう、契約を切られるかもしれないな」。そう思いながら、お客様とお話ししたこともありました。
それでも、お客様のこれからを考えたとき、伝えなければならないと思ったことは、きちんと向き合ってお伝えしてきました。その場でお客様に喜んでいただくことだけが、私たちの仕事ではないと思っているからです。
お客様の会社が、この先もっと良くなること。そこに責任を持って向き合う。それも、私たちの考える「共に歩む」です。
12期目を迎えるにあたり、この11年間を振り返ってみました。私自身が「もう契約を切られるかもしれない」と思うほど、本気で向き合ってお話ししたお客様は、記憶をたどると十数社いらっしゃいました。
そして改めて振り返ってみると、そのお客様すべてと、今もご契約が続いていました。
中には5年、8年、10年と、長期間にわたって共に歩ませていただいているお客様もいらっしゃいます。これは、私たちにとって本当にありがたいことです。そして同時に、お客様から教えていただいたことでもあります。
厳しいことを言えばいいという話ではありません。私たちの考えが、いつも正しいわけでもありません。私たちが間違っていれば考えを改め、お客様から学ばせていただく。お互いに意見を出し合いながら、一緒により良い答えを探していく。
どちらかが上でも、どちらかが下でもない。同じ目線の高さで、本音で話し合える関係をつくる。11年間を経た今、それこそが「共に歩む」ということなのだと、改めて感じています。
kintoneも、クラウドも、AIも、すべて「手段」
だから私たちにとって、kintoneも、クラウドも、AIも目的ではありません。すべては、お客様の業務をより良くするための「手段」です。
新しいツールが登場したから導入する。AIが話題だからAIを使う。DXを進めるために、とにかくデジタル化する。そうではありません。
まず、その会社の現在地を見る。業務を見る。人を見る。課題を見る。そして、その会社がこれからどこへ向かいたいのかを一緒に考える。
そのうえで必要なら、kintoneを使う。クラウドサービスを使う。今ある仕組みをそのまま活かす。システム同士を連携する。AIを使う。場合によっては、「今は何も変えない」という判断もあるかもしれません。
ツールありきではなく、業務ありき。これが、私たちが大切にしている業務改善の考え方です。CapDo.JAPANの業務改善に対する考え方や支援内容もご覧いただけます。
私たち自身も「業務改善の文化」を実践する
そして、この考え方はお客様だけに求めているものではありません。キャップドゥー・ジャパン自身も、この11年間ずっと業務改善を続けてきました。
新しい技術やサービスが登場すれば、自分たちで使ってみる。業務を見直す。自動化する。働き方を変える。そして現在は、AIとも一緒に働く。
もちろん、すべてがうまくいくわけではありません。失敗することもあります。「これは違ったな」と元に戻すこともあります。それでも、また考えて改善する。
私たち自身の組織にも、「もっと良くできないか?」と考える文化を根付かせてきました。
だからこそ、自分たち自身が実践し、成功したことも失敗したことも含めて、その経験やノウハウをお客様へ提供することができます。
自分たち自身も実践し、経験し、改善を繰り返してきたからこそ提供できる業務改善です。
「業務改善の文化」を、一社でも多くの中小企業へ

11年前、私たちは「共に歩む」という理念を掲げ、お客様と一緒に業務改善を始めました。それから11年。ITもクラウドも大きく進化し、DXという言葉が広く使われるようになり、そして今、AIによって働き方そのものが大きく変わろうとしています。
使う技術は変わりました。提供できるサービスも増えました。キャップドゥー・ジャパン自身も変化してきました。でも、根本にあるものは変わっていません。
お客様と共に歩むこと。そして、お客様の組織の中に「業務改善の文化」を根付かせること。
システムを導入して終わりではありません。お客様自身が「もっと良くできないか?」と考え、改善し、変化し続けられる組織になっていく。
そして、いつか私たちが何も言わなくても、お客様の組織の中から次の業務改善が自然と生まれてくる。私は、それこそが業務改善コンサルティングの一つの大きな成果だと思っています。
業務改善とは、何かを導入することではなく、改善し続けられる文化をつくること。
12期目も、全国の中小企業の皆様と同じ目線の高さで、同じ歩幅で。
これからも、共に考え、共に改善し、共に歩んでいきます。

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