【製造業向け:前編】AI時代に製造業が準備すべきこと ~AIを導入する前に考えたい「システムの働く環境」~

はじめに
キャップドゥー・ジャパン代表の森田です。
このたびは、数あるホームページや記事の中から、キャップドゥー・ジャパンのホームページをご覧いただき、本当にありがとうございます。
近年、生成AIの進化は目覚ましく、「AI」という言葉を聞かない日はないほどになりました。
製造業のお客様との打ち合わせでも、
「AIを活用して業務を効率化したい」
「自社でもAIを導入したい」
「AIでシステム開発ができると聞いた」
といったご相談をいただく機会が非常に増えています。
一方で、AIに対する期待が大きくなる一方、「何から始めればよいのか分からない」という声も少なくありません。
そこで本記事では、CapDo.JAPANがこれまで多くの製造業のお客様をご支援する中で感じてきたこと、そしてAI時代に企業が本当に準備すべきことについてお話ししたいと思います。
なお、本記事でご紹介する考え方は、「これだけが正解」というものではありません。
企業ごとに業務内容や課題は異なり、最適なシステム環境も異なります。
その中で、私たちCapDo.JAPANがお客様へご提案することが多い考え方として、皆様のシステム環境を見直す際のヒントになれば幸いです。
AIは「システム開発」を大きく変え始めている
ここ数年で最も大きく変わったこと。
それは、システム開発の難易度が大きく下がったことです。
以前は、
- ・プログラムを書く
- ・データベースを設計する
- ・APIを実装する
- ・画面を作成する
これらには専門的な知識と、多くの時間が必要でした。
しかし現在では、生成AIを活用することで、
「このようなシステムを作りたい」
という要件を伝えるだけで、プログラムの土台を作成してくれる時代になっています。
AIは、
- ・ソースコードの作成
- ・エラーの修正
- ・SQLの生成
- ・デザインの提案
- ・テストコードの作成
など、多くの場面で開発者を支援しています。
今後はさらに進化し、企業ごとの業務アプリケーションも、これまで以上に短期間で開発できるようになるでしょう。
これは、企業にとって非常に大きな変化です。
しかし、ここで一つ忘れてはいけないことがあります。
システムは「作ること」がゴールではない
AIによってシステムを作りやすくなる。
これは間違いありません。
ですが、企業のシステムは「完成した瞬間」がゴールではありません。
むしろ、本当のスタートです。
例えば住宅を建てることを考えてみてください。
家は建てたら終わりではありません。
住み続けるためには、
- ・定期的なメンテナンス
- ・修繕
- ・防犯対策
- ・設備交換
- ・災害への備え
など、様々な維持管理が必要になります。
システムも同じです。
AIがプログラムを書いてくれるようになっても、
企業では、
- セキュリティ対策
- バージョンアップ
- バックアップ
- 障害対応
- 権限管理
- ログ管理
- 法改正への対応
など、多くの運用が必要になります。
つまり、
AIは「作ること」を大きく変えます。
しかし、
「安心して使い続けること」の重要性は、これからも変わりません。
私たちは、この運用を見据えた環境づくりこそ、AI時代に最も重要になると考えています。
製造業では「一つのシステム」ですべてを管理するのは難しい

製造業のお客様とお話しすると、
「情報を一つにまとめたい」
というご相談をいただくことがあります。
もちろん、その考え方は間違っていません。
情報が散らばっているより、一元管理できた方が便利な場面も多くあります。
しかし、現実の製造業では扱う情報が非常に多岐にわたります。
例えば、
- ・販売管理
- ・生産管理
- ・在庫管理
- ・原価管理
- ・品質管理
- ・設備管理
- ・CADデータ
- ・図面
- ・写真
- ・動画
- ・Excel
- ・IoTデータ
- ・メール
- ・会議資料
- ・マニュアル
さらに、企業によっては数万件を超える製品マスタや部品情報を管理しています。
これらをすべて一つのシステムだけで管理しようとすると、
- ・操作が複雑になる
- ・保守性が下がる
- ・システム変更の影響範囲が大きくなる
- ・担当部門ごとの改善が難しくなる
といった課題も生まれます。
だからこそ最近では、
「一つに集約する」よりも、「役割を分ける」という考え方
が重要になってきています。
AI時代は「情報を集める」から「情報をつなぐ」へ
これまでのシステム構築では、
「情報を一か所へ集約する」
ことが重要視されてきました。
もちろん、この考え方が間違っていたわけではありません。
しかし、AIが進化した今は、少し見方が変わってきています。
AIは、一つのシステムしか見られないわけではありません。
必要な情報へ適切にアクセスできれば、
複数のシステムを横断しながら分析し、提案することができます。
例えば、
・販売実績は基幹システム。
・品質改善は業務改善システム。
・図面はクラウドストレージ。
・会議の議事録はグループウェア。
このように役割が分かれていても、AIは必要な情報を組み合わせながら考えることができます。
つまり、これから重要になるのは、
「どこに保存するか」ではなく、「どうつなぐか」
という考え方です。
私たちCapDo.JAPANでも、お客様へご提案する際には、「すべてを一つにまとめましょう」という考え方ではなく、それぞれのシステムが得意な役割を担いながら、安全に連携できる環境づくりを大切にしています。
AI時代に企業が準備すべきこと

AIは、これからさらに進化していくでしょう。
システム開発も、資料作成も、分析も、今以上に身近なものになっていくはずです。
しかし、そのAIが十分に力を発揮するためには、「働く環境」が整っていることが前提になります。
人も、働く環境によってパフォーマンスが変わります。
AIも同じです。
情報が整理されていない。
必要なデータが見つからない。
システム同士が分断されている。
このような状態では、AIも十分な力を発揮できません。
だからこそ、今から企業が準備すべきことは、
- ・データの整理
- ・システムごとの役割の明確化
- ・安全なデータ連携
- ・情報共有の仕組みづくり
- ・将来のAI活用を見据えた環境整備
ではないでしょうか。
AIを導入することが目的ではありません。
AIと人が一緒に働ける環境を整えること。
それこそが、これからの製造業に求められる考え方だと、私たちは考えています。
後編では、CapDo.JAPANのご提案をご紹介します
ここまで、AI時代に企業が準備すべき考え方についてお話ししました。
では実際に、どのようなシステム環境を構築すればよいのでしょうか。
後編では、CapDo.JAPANが製造業のお客様へご提案することが多いシステム構成をご紹介します。
もちろん、企業ごとに最適な構成は異なります。
その前提のもと、
- ・基幹システムとしてのCapDo.クラウド
- ・現場改善を支えるサイボウズ kintone
- ・情報共有とAI活用の基盤となるGoogle Workspace
- ・Gemini、Gemini Notebook、Google VidsによるAI活用
- ・システム同士を安全につなぐASTERIA Warp
それぞれの役割や、CapDo.JAPANがこのような構成をご提案する理由について、詳しくご紹介したいと思います。
ぜひ後編もご覧ください。


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