五島列島ワーケーション3ヶ月目!見えてきた五島の課題と解決策【3ヶ月目】
五島列島ワーケーションとは?
キャップドゥが今回、ワーケーション先として選んだのは「五島列島(ごとうれっとう)」です。五島列島ワーケーションに関する基本情報は以下の通りです。
- ○ワーケーション期間:7月中旬~10月末までの約3ヶ月間
- ○熊本から五島列島までの所要時間:約3時間半(タクシー、新幹線、飛行機)
- ○テーマ:家族でワーケーション
- ○宿泊先:自社でアパートを契約
- ○コロナ対策:熊本出発前に抗原検査を実施/ワーケーション中も定期的な抗原検査を実施
今五島列島ワーケーションの基本情報ついてさらに詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>五島列島でワーケーションスタート!今回は「家族」がテーマ | 株式会社キャップドゥ
2ヶ月目までの振り返り
五島列島ワーケーション1ヶ月目は、仕事をするコワーキングスペースの確保や、家族で島内を散策して喫茶店や釣りをして遊ぶことが中心でした。
そして2ヶ月目は、SNSをきっかけに様々な方との交流が広がり、ワーケーションでしか味わえない貴重な経験をすることができました。
五島列島ワーケーション1ヶ月目と2ヶ月目の詳しい様子については、以下の記事をご覧ください。
>>家族で五島列島ワーケーション!仕事×遊び×教育のメリットが見えてきた【1ヶ月目】 | 株式会社キャップドゥ
>>五島列島ワーケーション2ヶ月目!SNSをきっかけに広がる交流【2ヶ月目】 | 株式会社キャップドゥ| 株式会社キャップドゥ
そもそもワーケーションとは?
ワーケーションとは、「ワーク/Work(仕事)」と「バケーション/Vacation(休暇)」をかけあわせた造語で、アメリカからはじまったとされています。
「仕事と休暇を同時にってどういうこと?」と思うかもしれませんが、具体的には温泉地やビーチなどの旅行先・バカンス先に長期間滞在し、バカンスを楽しみながら同時に仕事も行うという、新しい働き方です。
ワーケーションについて詳しくは、キャップドゥが行った過去のワーケーション記事をご覧ください。
>>ワーケーションとは?自社導入でわかったメリット・デメリット(1ヶ月目) | 株式会社キャップドゥ
>>ワーケーション2ヶ月目!実体験だから分かったメリットや変化 | 株式会社キャップドゥ
>>総集編!3ヶ月のワーケーションでわかったメリットや今後の課題 | 株式会社キャップドゥ
>>家族で石垣島ワーケーション!トライアスロンにも参加 | 株式会社キャップドゥ
ワーケーション3ヶ月目で見えてきた五島列島の課題
五島列島ワーケーションもいよいよ3ヶ月目に突入しました。ワーケーション3ヶ月目で見えてきたのは、「五島列島の課題」でした。
島内で経済を回すのが難しい
まず、「島内で経済を回すのが難しい」という課題があります。これは、五島列島に限らず、他の多くの離島でも当てはまる課題だと思われます。
島の内需に期待できないからこそ、次で紹介する「人口減少」などの課題につながっていきます。
若者のほとんどが島外へ離れてしまう
五島列島の課題の2つ目に、「若者のほとんどが島外へ離れてしまう」があります。五島列島内には、高校まではありますが大学はありません。そのため、「大学に進学する=島外へ離れる」ことになってしまうのです。
人口も減っていく
一度離れてしまった若者は、島内に仕事があるわけではないので、大学を卒業しても戻ってこない人がほとんどです。その結果、島内の人口はますます減っていきます。
島の中は耕作放棄地や空き家が増えていく
五島列島の人口減少によって、「耕作放棄地や空き家が増えていく」という課題もあります。こちらも五島列島に限った話ではなく、全国の田舎で起きているとは思いますが、離島という条件が拍車をかけている印象です。
これらが、五島列島でワーケーションを3ヶ月間やってみて感じた課題です。
しかし、同時に五島列島の希望や強みも感じました。
ワーケーション3ヶ月目で見えてきた五島列島の希望・強み
3ヶ月間の五島列島ワーケーションで感じた五島列島の魅力や強み、希望は以下の通りです。
Uターンや移住者が増えてきている
島から出ていく若者が多い一方で、「島外で働いていたけれどUターンで五島列島に戻ってきた」という人も増え始めています。実際に出会ったのは、大阪で美容院をしていたけれど戻ってきて、現在は五島列島で美容院を営んでいる方です。
また、コロナ禍で増えはじめた「テレワーク」によって、出社をしなくてもよくなった人が五島列島へ移住してくるケースも多くなってきたと聞きます。
その理由は、五島列島の環境にあります。
五島列島の環境はテレワークに向いている
五島列島は、例えば昭和レトロの雰囲気がのこる町並みや喫茶店が多かったり、すぐに釣りを楽しめる環境だったりと、キャップドゥのワーケーション記事でもお伝えしてきた通り、たくさんの魅力に溢れた島です。
そのため、テレワークを選択できる人にとっては、五島列島が「移住先」の選択肢のひとつになっているのです。
五島列島は、人口減少や若者が島外へ行ってしまうといった課題も多いですが、いわゆる「スローライフ」を求めてUターンしてくる人や、テレワークの移住者が増えてきているのも事実です。こうした事実をひとつの希望として受け止めて、いかに活用していくかが今後のために重要であると考えます。
キャップドゥが考える五島列島の振興策
上記の課題と希望をふまえて、五島列島をもっと盛り上げていく方法を、キャップドゥが独自に考えてみました。
島外から来た人が五島の魅力を全国へ伝える
まず、五島列島へ移住してきたりUターンで戻ってきたりした人が、島外の人へ五島列島の魅力を発信します。なぜかと言えば、これから五島列島へ移住を検討している人にとっては、自分と似たような境遇の人の情報は説得力があるからです。
たとえば、「会社がテレワークになり、全国どこでも住めるようになったので、五島列島へ移住しました。五島列島は景色も素晴らしく、島民の方もフレンドリーで、とても住みやすいです。」といった情報を、SNSやブログなどを通じて発信していくことで、五島列島への移住者を増やしていけると思います。
島内に住んでいる人は全国を商圏にする
続けて、島内に住み続けている人は、島内の人だけではなく、日本全国の消費者に向けて取引を行える環境を構築する必要があります。
たとえば、島内で出会った鮮魚店さんの場合、もともとは水産加工会社をやっていたそうですが、現在では新鮮な魚を全国に販売して大きな利益を挙げているそうです。五島列島で採れる魚は、地元で売っても数百円にしかなりませんが、東京などの店舗に販売することで、数千円で売れる場合もあります。
上記の例のように、五島列島にある魅力を全国に販売することで、島内よりも高い価値がつくケースが多くあると思います。そのためのシステム構築や、少人数で店舗を運営していく手段として、キャップドゥが行ってきたDX(業務改善)が貢献できると考えています。
島外から来た人と島内に住んでいる人の連携プレーが大事
上記のように、島外から来た人が五島列島の魅力を全国に発信し、更に移住者を呼び込みます。移住者が増えれば、テレワークを行う施設などが充実するので、島内が発展し雇用を生み出すことができます。
そして、島内にいる人は全国の消費者を対象としてビジネスを展開します。全国の消費者を対象とすることで、五島列島にいながら成長していくことができ、雇用も生み出せるかもしれません。
このように、外側と内側の両方から五島列島に活気をもたらすことで、相乗効果によって五島列島が発展していけるとキャップドゥでは考えています。
「福岡と近い」という立地的メリットをもっと強調する
また、上記に加えて、「福岡と近い」という五島列島の立地的なメリットを、もっと強調したほうが良いと感じています。
五島列島は、福岡から飛行機でわずか40分程度で移動できるので、日帰りで行くことも可能です。そういった点を、福岡でテレワークをしている方々や、旅行で福岡まで来た人に上手くアピールすることで、五島列島に立ち寄る人が増えるのではないかと確信しています。
このあたりは、長崎市と福岡市の行政が話し合って手を取り合い、ウィンウィンの関係を構築することが重要であると考えています。
次回はいよいよ五島列島ワーケーション総集編!
今回は、五島列島ワーケーション3ヶ月目で気がついた、五島列島の地域課題や振興策などについてご紹介してきました。
ワーケーションは単なる旅行ではなく、その土地で「暮らす」ので、その地域が抱えている課題も見えやすくなります。
キャップドゥでは、クラウドツールやIoT技術を駆使して、企業のDX(業務改善)を推し進めています。そこで培ったノウハウを、今回の五島列島のような地域課題の解決のために、ぜひ役立てていきたいと考えています。
今回の五島列島ワーケーションは10月末で終了していますが、次回の記事では五島列島ワーケーションの総集編として、3ヶ月間を総括したいと思っています。どうぞお楽しみに!